子どもは親の言うことを素直に受け取る
何気ない親の言葉が、子どもが大人になっても影響を与えます。
私は、好きな人や身近な人の嫌なところが気になり、嫌な部分ばかりに目がいき、その人のことを受け入れることが出来ない感覚があり、カウンセリングをうけました。
カウンセリングが進んでいくと、子供のころの母親に言われたことが深く心に刻まれていました。幼稚園ぐらいのときに母親から、「皆と仲良くしなくてはいけない。人のことを嫌と思ってはいけない」と言われて、嫌と思ってはいけないんだと思いこみました。母親は悪気がなく言った言葉だったかもしれませんが、子どもの私は素直にこの言葉を受けとりました。
母親から言われているから、頭では嫌と思わないようにしようと頑張ってきました。しかし、私の心の中は嫌な人は嫌です。だから、頭と心がバラバラでした。当時、母親からの「人を嫌と思ってはいけない」というメッセージを知らず知らずのうちに受け取りながらも、嫌な人と仲良くできない自分がいました。心のなかの矛盾している感覚を感じていました。
すると、カウンセリングを受けながら嫌な人と仲良くできない自分がダメなように感じてきて悲しくなり、しばらく悲しい思いが続きました。やがて、悲しい気持ちは減りましたが、母親はまだ「人のことを嫌だと思ってはいけない」と言っています。心の葛藤を感じながらも、母親を客観的に見ることで、母は「人のことを嫌だと思ってはいけない」と思っていることができ、私は自分の意志で「嫌な人は嫌でいい」と思いカウンセリングは終わりました。
嫌だという感情を受け止めると、嫌なところが気にならなくなる
カウンセリング後は、変化があり、苦手な人に自分から話しかけていました。嫌だという感情を受け入れたとき、相手の嫌な部分がきにならなくなりました。
そして、もう1つの変化がありました。カウンセリング前は、苦手な人が目の前にいると、苦手な人が過剰に気になりソワソワしていましたが、不思議なことに大勢の中に苦手な人がいても落ち着いていられるようになりました。